農泊コンテンツの体験(中伊豆合宿)
2018年2月21日(水)~22日(木)に、中伊豆合宿を行い、参加企業8社、総勢29名が参加しました。
WLS研究所の活動の一つである中伊豆PJにおいて農泊コンテンツの開発を行っており、この中伊豆合宿では、WLS会員企業の皆さんに農泊コンテンツの体験をいただき、ご意見をいただくことでよりよい内容に修正していくことが目的です。
さらに、一年間お世話になった会員同士で労をねぎらい、親交をさらに深める会として実施しました。
会場とした「中伊豆ワイナリーヒルズ」は、シダックスが運営するワイナリーリゾートで、日本有数の本格的ワイナリー、ウェディング会場、温泉、ホテル、牧場、野球場、多目的グラウンドなど装備した施設です。
農泊コンテンツについて
農林水産省では、農山漁村の所得向上を実現するための重要な柱として、 日本ならではの伝統的な生活体験や農山漁村地域の人々との交流を楽しむ、 農山漁村滞在型旅行である「農泊」を推進しています。
WLS研究所の研究テーマの一つである「地域創生」プロジェクトの一環として、また地域との連携モデルとして「農泊」に取り組んでいます。
2017年6月に設立した「中伊豆農山漁村振興推進協議会」は、伊豆市・伊豆市観光協会 中伊豆支部・シダックス㈱・シダックス中伊豆ワイナリーヒルズ㈱・㈱志太が構成員となっており、2018年度より、様々な農泊コンテンツを小中学生・社会人に向けて実施していきます。
そのコンテンツの1つでもある「手作りピザ教室」を、WLS研究所会員の皆様にトライアルイベントとして体験いただきました。
わさび田見学
日本農業遺産に認定をされ、中伊豆の名産である「わさび」。
静岡県の棚田10選に選ばれた中伊豆の「わさび田」の風景は圧巻です。
農泊コンテンツのひとつとしてわさび田の見学へ行き、静岡県山葵組合連合会会長 塩谷廣次さんにわさびのご説明をいただきました。
わさびは夏の強い日射しを嫌い、夏涼しい山間地で年間の水温が8~18℃の清水の湧き出るところが栽培の適地とされ、豊かな天城山のわき水のある中伊豆の地は正に適地と言われているそうです。
中伊豆のわさび栽培は約250年程前から行われ、主に関東方面の築地、大田市場へ出荷されています。この地域のわさび田は畳石式という方法で栽培をされています。
わさびの栽培期間は一年程、中でも高級品種である「マヅマ」は一年半から二年もかかるそうです。
参加者からは「チューブのわさびもはどのような品種なのか」「品種によって味は異なるのか」などの質問が飛び交い、一つ一つ丁寧にお答えいただきました。
手作りピザ教室の開催
農泊コンテンツの二つ目のプログラムとして、中伊豆の食材を使用した手作りピザ教室を行いました。
今回は、中伊豆のわさびを使用した「照り焼きチキンわさびマヨピザ」と、白ワイン用のブドウ品種であるシャルドネのジャムを使用した「巨峰のクリームチーズピザ」の二種類を作りました。
ピザ作りの合間には、わさびの刷り方レッスンや、試食なども行い、五感を使って中伊豆を丸ごと楽しめる内容となっていました。
ピザ作りが初めての参加者も、先生の丁寧な説明で、上手に作り、楽しそうに取り組んでいました。
ピザの試食の際は、「自分で作ると美味しい」「中伊豆の味覚を堪能できた」などの声があがり、大満足の様子でした。
グループディスカッション・懇親会
5つの活動グループにおけるグループディスカッションを行いました。
3月には最終報告会があるため、グループごとに熱の入ったディスカッションを繰り広げていました。
懇親会では、ブッフェスタイルで、山・海に囲まれた伊豆ならではの海鮮や山の幸をいただきました。また、ワイナリーのワインを堪能しました。
懇親会の後では、カラオケでの二次会、三次会と、お酒を酌み交わし、グループの垣根を越えて会員企業同士親交を深めました。
ワイナリー見学
二日目は中伊豆ワイナリーシャトーT.Sにおいて、吉田ソムリエによるガイドツアーに参加しました。
中伊豆ワイナリーは、ぶどう畑とシャトー(醸造所)を完備し、年間4~5万本のワインを製造しています。
伊豆山中の山ブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンから生まれたヤマ・ソーヴィニヨンから9種の品種のブドウを育て、毎年国内ワインコンクールで賞を獲得するワインを生産しています。
世界有数のオーパス・ワンのコレクションがあるワインセラーや試飲、お土産スペースなどもあります。
畑で栽培したぶどうから造る国産ワインの製造工場やコレクションセラー、ぶどう畑を見学しました。
また、ワインの試飲を行い、味の違いやワインの楽しみ方を教えていただきました。
引き馬体験
WINERY HILLS RANCHでは2017年に長崎県対馬市より無償貸与の協定を締結した日本在来馬対州馬の「優香ちゃん」を含む、14頭の馬が飼育されています。
※対州馬 :長崎県対馬原産の日本在来馬。 島内に40頭、島外に8頭しかいなく、全滅が危ぶまれている。(2017年4月14日現在)
広大な敷地の中で、引き馬体験を行い、会員の皆さんで自然を堪能しました。
今回の中伊豆合宿において、会員の皆さんとさらに親交を深めることができました。
会員企業の皆さんと志を一つにして、今後の活動もさらに円滑に進めていけそうです。
次回のワークショップの開催は3月15日(木)の開催予定です。
(レポート:葉梨)