2018年8月セミナー「最新のEC界の状況と今後の展望 各企業における成功手法」
2018年8月9日(木)に、㈱EC Being常務執行役員であります富永成幸様にお越しいただき、「最新のEC界の状況と今後の展望 各企業における成功手法」のセミナーが開催され、会員企業12社他、総勢46名が参加しました。
セミナー
㈱EC Beingは、国内EC通販サイト構築ベンダーとして、導入実績はのべ1100社を超え、10年連続No.1のトップシェア、また、各業種(アパレル業界や食料品・飲料、健康・美容関連品、サービス販売)においても10年連続一位である企業です。
また、現在、開発要員400名以上・マーケティングプロモーション要員100名以上の国内最大級のリソースを誇る企業となっています。
今回は㈱EC Beingが今までに関わってきた様々な企業のECサイト構築にあたる成功事例のご紹介をいただきながら、具体的にお話をいただきました。
現在、日本全体の広告業における売上高は新聞や雑誌、ラジオ、テレビなどの広告媒体では前年比と比較して減少傾向にありますが、唯一のびているのが「インターネット広告」だそうで、広告宣伝費の見直しが重要と注目を浴びているそうです。このような顧客の変化に対応していくためには「顧客ファースト」である考え方を導入し、デジタル戦略を強化していく必要があります。
顧客ファーストを実現するために、購買行動の分析やニーズの調査を重ね、さらなる顧客獲得へつなげる事例をお話しいただきました。
また、ECサイトだけでなく、実店舗でのスタッフのブログ、ツイッターなどを活用し、スタッフを広告塔にしながらECサイトへの購買行動を促進、また実店舗への顧客流動を狙うなど、ECサイト・実店舗を絡める戦略に関してもお話いただきました。
また、「見せ方」も重要であり、ビジュアルマーケティングを重視した事例もお話しいただきました。
さらに、ECサイトの利用者層は40、50代も多いそうで、将来を見据えて「高齢者も活用できるECサイト」というものも検討していく必要性を感じました。
最後に成功手法から学ぶ今後の展開として、世界最大のECサイトである「Amazon」を挙げてお話しいただきました。
一般的な収益モデルは「客単価×アクティブユーザー数」を最大限にすることと言われていますが、「客単価」というのは簡単に挙げられるものではなく、Amazonでは「客単価」ではなく、「ライフタイムバリュー(顧客生涯価値:一人の顧客がその生涯の取引期間を通じて企業にもたらすトータルの価値)」を最大限にすることに注力されているそうです。
そのために、魅力ある商品の品ぞろえをよくすることや、リピート数の向上、ロイヤリティの高い顧客を増やすことの施策が重要とされます。
ECサイトの売上を向上させるためには、「集客向上」を最優先するケースがよく見られますが、こういったECサイトの中身や仕組みの構築が重要であり、最優先すべき施策であることがよくわかりました。
「ECサイト」と一言で言っても、それは手段であり、その手段を最大限に活用するように構築するためには、様々なマーケティングと、その企業に合わせた戦略、手法が隠されていることを理解しました。
さらに、構築後もユーザーの動向をデータ分析、さらによりよいものへと修正していくことは、研究所で我々が行っている「プロセスマーケティング」の手法とよく似ており、今後の活動に活かしていきたいと思います。
異能種交流会
セミナー後の異能種交流会では、セミナー講師の富永様もご参加いただき、わきあいあいと交流しました。
7月からWLS研究所のワークショップ・セミナーを日本青年館ホテルで実施しています。
この日は、目の前の神宮球場でナイターを行っており、さらに5回裏には「ナイター祭り」として花火が打ち上げられました。
会員の皆様と一緒に、夏を味わうことができました。
次回はワークショップで、10月18日(木)の開催予定です。
(レポート:葉梨)